公開日 2021年07月19日 | 更新日 2021年07月20日

慶應義塾大学

循環器内科学教室

世界レベルの診療や研究ができる人材を育成する教室

当教室は、本邦の循環器内科診療の時代を切り拓いてきた伝統ある教室です。また、臨床・基礎ともに世界に先駆けて新たな研究を展開し、国内外からの注目を集めてきました。こうした高いレベルの診療・指導の下で、後期研修医は各チーム(心臓カテーテル班、不整脈班、心不全班、心機能班)との連携を通じて、実践的かつ体系的な教育を受けることができます。興味のあるチームをかけ持ちしながら診療や研究にも携わることができる自由さも特徴です。女性医局員も若手から心機能室長まで在籍しており、2021年5月現在では2名が育児休暇を取得しています。時代に即応した診療・教育・研究体制の下で、若い先生の将来につながるような、世界レベルの診療や研究ができる人材の育成を目指しております。

医局情報

診療科 循環器内科
専門分野 循環器内科学
症例・
手術数
心電図・負荷心電図56,564、ホルター心電図2,322、経胸壁心エコー12,317、経食道心エコー557、冠動脈造影検査613、心筋血流シンチ730、肺血流シンチ115、冠動脈CT2,145、心臓MRI206,経皮的冠動脈形成術269、経皮的僧帽弁交連切開術1、経カテーテル大動脈弁置換術154、バルーン肺動脈形成術165、経皮的中隔信金焼灼術7、ペースメーカー手術67、植込み型除細動器手術26、心臓再同期療法手術12、カテーテルアブレーション294、経カテーテル的心房中隔欠損閉鎖術50(2019年度)
関連病院

当院

関連病院

卓越した循環器診療・研究能力を体得し、世界へ挑む

当教室は臨床的・学問的魅力に満ち溢れる教室です。多様な病気における最先端の治療や研究に興味のある先生であれば、楽しく高いレベルの研修を受けることができるかと思います。

教育体制・キャリアパス(専門医及び学位の取得)

1.研修の流れ

入局初年度は病棟医長、チーフ(卒後10〜20年目)らの指導下で、入院患者さんの急性期から慢性期に至る一連の診療・治療の立案に主体的に参加していただきます。翌年からは興味のあるチームに所属し、臨床・研究の知識や技術の体得に従事します。

2.キャリアパス

心臓カテーテル班では、従来のPCIに加え、閉塞性肥大型心筋症、慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症などの特殊疾患、および心房中隔欠損症などの構造的心疾患の治療が日々行われております。また、新たにロボット支援PCIの取り組みも開始しました。TAVI治療では林田医師を中心に2013年から2021年5月現在まで1,000例を超える症例を安全に施行しており、僧帽弁閉鎖不全症に対するMitraClip治療も症例を重ねております。
不整脈班では高月医師の指導の下、薬物療法を行う病気に対する深い知識・知見と、カテーテルアブレーションやデバイスの植え込み手術を行う技量・技術を兼ね備えた不整脈専門医を養成しております。心機能班では、こうしたさまざまな病気の治療前後の心エコー検査を行い、治療にあたる医師とのdiscussionを通して、最大限の治療効果を引き出せるようサポートすることを目的にトレーニングを重ねております。

3.研究環境

臨床研究分野では、香坂医師の下、関連病院との密な連携により、手技・病気別の大規模レジストリ研究を推進しております。世界への情報発信にとどまらず、診療の質の評価やフィードバックを行い、自施設・関連施設の診療の質向上を図りながら、新たな治療法に関わる前向きランダム化比較試験も行っています。
基礎研究でも心疾患の病態解明・再生医療の分野において世界をリードしてまいりました。特に、今後新たな重症心不全治療法として期待されるiPS細胞を用いた再生心筋細胞移植については、福田教授の下、ヒトに対する臨床試験が開始される段階まで来ました。また、肺高血圧症やアミロイドーシスといった希少疾患の病態解明に向けた基礎研究も積極的に行っており、臨床と基礎の両面から知見を深められる環境が整っています。

医局の構成

所属医師 70名
専門医

日本循環器学会 循環器専門医:50名

男女比

9:1

所属医師の
主な出身大学

慶應義塾大学/筑波大学/日本大学/その他

同大学出身者と
他大学出身者の比率

5:5

研修生へのメッセージ

本研究室の最大の売りは世界レベルの診療、研究のできる環境下で高水準の指導を受けられ、一人ひとりにあったキャリアパスの構築ができる点です。出身大学に関係なく、ご興味を持っていただけましたら、是非お気軽にご見学にいらしてください。皆さまからのご連絡を心よりお待ちしております。

この医局の情報をインタビューさせて頂いた先生

慶應義塾大学医学部循環器内科 特任准教授/心臓カテーテル室主任

林田 健太郎 先生

医師になって間もなくのころ、亡くなるところを見ているしかなかった患者さんがいる状況を変えるべく、TAVI発祥の地であるフランスに渡った。2012年にTAVI指導医となり全国各地で指導に携わるなど、TAVIの発展に力を注いでいる。