公開日 2018年11月05日 | 更新日 2018年11月05日

東邦大学

循環器内科学分野

大学病院ならではの最新の臨床と研究で、今後の医療を支える循環器内科医を育てる

当教室のある東邦大学は、東邦大学医療センター大森病院(東京都大田区)・東邦大学医療センター大橋病院(東京都目黒区)・東邦大学医療センター佐倉病院(千葉県佐倉市)の3つの病院を有しています。この3病院に加え、東京羽田空港内にも国際線・国内線クリニックを有し、首都圏の方へ高い医療を提供しています。
当教室でよく診療している主な疾患は、虚血性心疾患、不整脈、心不全、高血圧、心筋症、心臓弁膜症、動脈疾患、静脈血栓症、先天性心疾患などです。高齢化に伴い増加する循環器疾患に対応するため、メンバーが一丸となって日々診療・研究に励んでいます。
当教室では、循環器内科が扱うあらゆる疾患にすべて対応でき、一流の循環器内科医を育てられる環境が整っています。出身大学や性別はまったく関係ありません。必要なのは、循環器内科学に対する興味と、患者さんを支えたい、医療をよくしたいという思いです。是非、当教室で学んでみませんか。

医局情報

診療科 循環器内科
専門分野 循環器内科学
症例・
手術数
心臓カテーテル検査837件、冠動脈インターベンション治療354件、経皮的下肢動脈形成術121件、心臓電気生理学的検査236件、カテーテルアブレーション治療287件、植込み型デバイス治療78件(2017年実績)
関連病院

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循環器のあらゆる領域に対応。特に不整脈と心血管インターベンションに注力

当教室は循環器内科のあらゆる疾患に対応しますが、特に不整脈と虚血性心疾患の治療に力を入れています。特定機能病院である大森病院では循環器センターとは別に、中央診療部門として「不整脈センター」と「心血管インターベンション部」を設けて積極的に治療を展開しています。大学病院あるいは総合病院で、不整脈と虚血性心疾患の2つの領域に対してそれぞれに専門センターを併設しているのは少ないです。大橋病院では高度な心血管インターベンション治療、イメージング装置を駆使した診断、ストラクチャー心疾患の治療に力を入れており、佐倉病院では虚血性心疾患や不整脈の診療に加えて、静脈血栓症や睡眠時無呼吸症候群の診療にも力を入れています。それぞれの付属病院が特色を活かして、積極的な医療を提供しています。

下記に東邦大学医療センター大森病院の専門施設について解説します。

不整脈センター

高度先端医療技術を使いながら不整脈の診断・治療を行っています。現在、8名の専門医師(5名は学会認定の不整脈専門医)がカテーテルアブレーション治療、植込み型除細動器手術、心臓再同期療法などに従事しています。その中でも心房細動に対するカテーテルアブレーションは症例数を大きく延ばしています。また、心臓突然死の予知予防についても力を注いでいます。

心血管インターベンション部

心血管病のカテーテル検査および治療を専門に取り取り扱っています。現在、6名の常勤専門医師と1名の非常勤専門医(3名は学会認定のカテーテル治療専門医)が冠動脈インターベンション治療や末梢動脈疾患の経皮的血管形成術に従事しております。急性冠症候群患者に対しては、昼夜を問わず積極的に患者を受け入れており、症例数を延ばしております。

研究の内容

複数のグループにわかれて研究。学会発表と英語論文作成を推進。

教室に入局した若い医師は、入局後2~3年を目安に次のいずれかの研究グループに属します。

  • 不整脈グループ
  • 心血管カテーテルグループ
  • 心不全・高血圧グループ
  • 画像診断グループ
  • 心エコーグループ
  • 循環器救急グループ

研究は上級医の指導の下、国内外の学会でその成果を発表し、英語論文の作成につなげ、得られた知見を世界に向けて広く公表することを目指しています。実績としては、多い年では英文・和文を含め101編の論文を発行し、国際学会での発表も44回を数えました。このように研究の成果を発表し、論文化する機会が多くありますので、モチベーションにもつながります。

当教室では、特に新しく使用できるようになった薬物やデバイスに焦点を当てて、それらの有効性・安全性を検証する臨床研究にウエイトを置いています。基礎研究を希望する医局員には、薬理学教室、病理学教室、臨床検査医学教室に一時期に籍を置いて、研究に没頭できる道も用意しています。

現在、取り組んでいる主な研究は以下のとおりです。

主な研究

不整脈:致死性不整脈による心臓突然死の予知、心房細動アブレーションの多面的効果、生理的ペーシングの効果、心房細動に対する新しい抗凝固薬の安全性

虚血性心疾患:薬剤溶出ステント施行例の予後評価、画像診断を駆使した治療効果の判定、抗血小板薬と抗凝固薬の併用による功罪

心不全:新しい利尿薬の有効性、観血的治療法の効果判定、臨床背景の違いによる治療効果の差異

心筋症:画像診断を駆使した治療効果の判定

深部静脈血栓症:独自に考案した指標を用いての新規抗凝固薬の効果判定

末梢動脈疾患:画像診断を用いた重症度と予後評価

肺高血圧症:電気生理学的検査指標を用いての重症度判定

薬理学との共同研究:薬物性の二次性QT 延長症候群に関する基礎研究

病理学との共同研究:心リモデリングの間質修復制御と再生に関する基礎研究

臨床検査医学との共同研究:尿毒症物質による心血管病態の発症機序の解明

教育体制・キャリアパス(専門医及び学位の取得)

1.研修の流れ

内科医・循環器内科医としてまんべんなく学ぶ

臨床・研究の双方に力を入れた医師の育成を目指した研修を行います。

入局後の主な流れ

1~2年目:まずは内科医としての基礎固めを行います。新専門医制度に対応した日本内科学会専門医を取得するため、この時期は大学病院で各内科をローテートし、同時に1年間は連携施設で実地修練を積みます。最短で内科専門医が取得できるようにプログラムを組んでおります。大学病院はもちろん、連携施設でも教育システムが充実しているところが多いため、十分な教育が受けられるようになっています。連携施設は都内あるいはその近郊が中心で、すべてが循環器内科を設置している施設です。

3年目:この時期になると、循環器内科に特化した修練を積みます。循環器専門医の取得を目指して、内科学会プログラムとのオーバーラップ制度を利用して、先取りで循環器内科の研修を開始します。心臓カテーテル検査、不整脈診断、臨床生理機能検査、画像診断の各領域をスーパーローテートし、循環器内科の研修をまんべんなく行います。この頃には循環器内科の中での専門領域を決め、先ほど紹介した6つのグループのいずれかに所属します。当教室ではこの時期に大学院に進む医師が多いのも特徴といえます。

4年目:基本領域としての日本内科学会内科専門医の試験を受けることを勧めます。それに続く2~3年後の循環器専門医の取得を目指して、大学病院あるいは関連病院で専門医取得に必要な症例を受け持ちます。同時に、専攻領域の研究にも取りかかることになります。4~5年目には国内学会はもちろん、国際学会での発表を経験することを推奨しています。5年が終了した時点で循環器内科の診療が一通りできるようになっていることが理想です。

6年目:サブスペシャリティとしての日本循環器学会循環器専門医の試験を受けることを勧めます。さらに専門性を高める場合は、7~8年目に日本不整脈心電学会不整脈専門医または日本心血管インターベンション治療学会カテーテル治療専門医の試験を、十分な実績を積み上げたうえで受験することになります。また、この頃には多くの医師が優れた学術論文で学位(医学博士)を取得しているのが現状です。

10年目:この頃になれば、若手医師に対して十分な指導ができる一人前の循環器専門医となっているでしょう。

2.キャリアパス

学位の取得を奨励。あらゆる分野のキャリアパスが開かれている

当教室では、大学病院ということもあって、全医局員が学位取得を目指しています。そのため、4年間で学位が取得できる大学院に進学する医師が多いのも特徴といえます。近年、専門医の取得を目指す若い医師が多いですが、学位(医学博士)は、今も大学病院や公的病院において上級職に就くには必要となっています。

基礎・臨床のどちらか希望する研究で学位を取得できます。基礎研究で学位取得を目指す医師は、基礎系の教室に一時的に在籍することになります。臨床研究で学位取得を希望する場合は、社会人大学院に進学する医師が多いです。社会人大学院では、当大学病院あるいは他施設で働きながら、単位を取得し学位論文を作成することになります。そのため、一定の給料も補償されます。現在、当教室では常に10名以上が当大学病院あるいは関連病院で働きながら、社会人大学院で学んでいます。東邦大学のなかでは、循環器内科がもっとも大学院生が多い教室となっています。もちろん、大学院に進学しなくとも学位の取得は可能です。その場合は、インパクトファクターが比較的高い英文学術雑誌に論文を掲載する必要があります。

最近では大学に残って研究を頑張ろうという医局員が増えてきていますが、関連病院で積極的に診療して医長や部長に昇進する医局員、あるいは実家を継いで地域医療に貢献する医局員と、入局後の道はそれぞれです。

3.関連病院

充実した教育体制を誇る関連病院で、多くの症例を経験可能

当教室(大森病院)の医局員が現在派遣されている病院は次のとおりです。

  • 東京都保健医療公社荏原病院
  • 地域医療機能推進機構蒲田医療センター
  • 東邦大学医療センター佐倉病院
  • 東京都保健医療公社大久保病院
  • 済生会横浜市東部病院
  • 榊原記念病院
  • 心臓血管研究所付属病院
  • 三井記念病院
  • 総合東京病院
  • 横浜栄共済病院
  • 三郷中央総合病院
  • 京都社会事業団京都桂病院
  • 東海大学医学部付属病院

4.留学

当教室では留学を希望する場合は、本人の研究したい領域をふまえて、留学先を斡旋することを検討しています。最近、留学を希望する医局員は少ない傾向にありますが、本人の希望があれば、教室としてバックアップしたいと考えています。現在、1名が留学中であり、イタリア国ローマ市のthe Cardiology Department at the Policlinico Casilinoで学んでいます。

医局の構成

所属医師 57名(関連病院での就職者は除く)
専門医

不整脈専門医5名、カテーテル治療専門医3名

男女比

5:1

所属医師の
主な出身大学

東邦大学、他の大学出身者も積極的に受け入れます

同大学出身者と
他大学出身者の比率

5:1

女性は少数ながらも手厚いサポート。学閥もなく目標に向かい研鑽しあえる

現在、当教室には大森病院で40名、大橋病院で25名、佐倉病院で15名の総勢80名のメンバーが、日々臨床・研究・教育に従事しています。出張者を合わせるとゆうに100名を越えます。ありがたいことに毎年3病院で合わせて10名前後の若い医師が循環器内科に入局していただいています。

男女比は5:1程度で女性のほうが少ないものの、結婚や妊娠・出産などのライフイベントを経て、積極的に働いている女性医師が複数います。産前産後は1年間の休暇を設け、育児に専念できるような環境を整えています。また、職場復帰後も、大森病院では近くに付属の東邦大学幼稚園、大橋病院と佐倉病院にもそれぞれ保育室が設けられているため、お子さまを預ける場所を気にせずに安心して勤務することができます。

出身大学は全体的に東邦大学出身者が多いものの、他大学の方も多数入局しています。地方の国立大学や関東圏の私立大学などさまざまです。

いわゆる学閥というものは一切なく、それぞれが一流の循環器内科医を目指して日々修練に励んでいます。

所属医師のインタビュー

研修生へのメッセージ

循環器内科は非常に幅広い内容を扱います。そのなかで、自身がこれを極めたい、という領域をぜひ見つけてもらいたいと思います。「好きこそものの上手なれ」というように、興味があれば自ずと腕も上達してくるものです。当教室には各分野に専門の医師がいますから、どの分野を選んでも万全のサポートを受けることができます。私たちもバックアップは怠りません。

当教室では、医局旅行や懇親会、レクリエーションなど、教室員の親睦を深めるための行事も盛んです。自身の楽しみを持ちながら、有意義な医局生活を送っていただきたいと考えています。

当教室への入局にあたって、必要なものはやる気だけです。何かしら極めたい分野がある方、一流の循環器内科医を目指す方の入局をお待ちしています。

この医局の情報をインタビューさせて頂いた先生

東邦大学 医学部内科学講座循環器内科学分野 教授

池田 隆徳 先生