公開日 2019年01月28日 | 更新日 2019年01月28日

東京慈恵会医科大学

精神医学講座

110年以上の歴史を持ち、多岐に渡る専門分野を兼ね備えた教室

当教室は1903年の設立以来、精神医学における臨床を牽引してきた、日本でも有数の伝統的な教室です。関連病院は30〜40と多く、勤務先には困ることがありません。教室員は、東京慈恵会医科大学附属の4病院(本院、葛飾医療センター、第三病院、柏病院)に計48名在籍し、関連病院へ出向している医師およそ20名を合わせると、全体で60名余りです。

医局情報

診療科 精神科
専門分野 精神医学
症例・
手術数
外来受診者数のべ4000例/月(附属病院本院のみ)
関連病院

当院

関連病院

臨床に強く、附属病院本院だけで年間におよそ4〜5万人の患者さんを担当する

当教室は臨床医を養成する目的で設立されたことから、今でも臨床に強みを持っています。2017年現在、附属病院本院だけで年間4〜5万人の患者さんを診ており、その症例数の多さは日本随一です。「多くの患者さんを治療したい」「臨床に専念したい」という意志のある方には、最適な環境といえるでしょう。

専門分野

8つの研究班に広く専門家がそろい、自分の興味を追究できる環境

当教室の専門分野は多岐に渡り、以下の通り8つの研究班に分かれています。それぞれの研究班に長い歴史があり、専門家が広くそろうため、どの分野でも高い専門性を持って自身の研究を突き詰めることができます。

研究班には定員を設けていないため、基本的に本人の希望が採用されます。私の専門分野である老年精神医学については、今後さらに力を入れていきたいと考えています。

東京慈恵会医科大学の9つの専門分野

  • 老年精神医学研究班
  • 森田療法研究班
  • 薬理生化学研究班
  • 脳波てんかん研究班
  • 総合病院精神医学研究班
  • 精神生理学研究班/睡眠・時間生物学研究班
  • ニューロモジュレーション研究班(磁気刺激治療含む)
  • 精神病理・精神療法研究班/児童精神医学研究班
  • 臨床心理研究班

研究班の間はオープンで複数の研究班の指導を受ける体制のため、自身の興味を深めやすい

8つの研究班はお互いにオープンで、本人の興味次第では1つの研究班にとどまらず研究を行うことも可能です。たとえば複数の研究会に参加したり、他研究班の学会発表を聞いたりすることも推奨しています。そのような活動のなかで、自身の興味に合致するテーマをゆっくりと見つけることができます。

教室の魅力

様々な背景を持つ患者さんの治療を通して、医師としての幅が広がる

価値観が多様化する現代において、精神科の手掛ける治療は徐々に複雑化しています。精神科医は「薬を服用すれば治る」という世界観から離れ、ケースごとに患者さんの環境・性格的な要因をふまえ、治療の選択肢を幅広く持たねばなりません。

当教室の本院は区中央部に位置し、患者さんの6割は医療圏以外から来院されます。そのため当院では、経済的・環境的に多様なバックグラウンドを持つ患者さん方の治療を通して、ケースに応じた治療を経験できます。ですから、患者さんごとに異なる価値観に沿った治療を学び、精神科医として幅を広げることができるでしょう。

教育体制・キャリアパス(専門医及び学位の取得)

1.研修の流れ

レジデント3年目で精神保健指定医の資格を取得し、早くから活躍できる

治療方針や患者さんの行動制限について決定権を有する「精神保健指定医」の資格を取得することは、精神科医にとって非常に重要なステップです。

そのため当教室では、レジデント3年目に精神保健指定医資格を取得し、最速で活躍できるシステムを2017年より導入しました。

資格取得後は、本人の希望次第で地域の精神保健福祉センターなどに赴き、さらに臨床経験を積むことが可能です。

・レジデント1年目:本院の精神神経科病棟において研修を行い、指導医のもと精神疾患の基礎を学びます。

・レジデント2年目:外来精神科診療とコンサルテーション・リエゾン精神医学の技能習得を主眼に置き、4つの付属病院にて研修を行います。

・レジデント3年目:医局関連の教育指定病院で研修を行い、包括的精神医療を経験します。コメディカルやデイケア、作業所、グループホームと関わりながら、患者さんの社会復帰支援、そして行政機関との連携を学びます。この間に、前述の精神保健指定医資格および、精神科専門医を取得します。その後は大学に戻り、精神科専門医の一員としてしっかりと活躍できます。

2.学位・専門医の取得

幅広いテーマから選択し、診療の合間を縫って学位を取得する

前述のように、入局後3年ほどで精神保健指定医資格および精神科専門医を取得することが可能です。

学位については、8つの研究班から選択して研究・論文執筆を行いますが、診療の合間をぬって研究する時間を作る必要があります。大学院については、精神保健指定医資格を取得後、最短で医師6年目に大学院へ進学することが可能です。

3.留学

若手医師に国内外への留学を推奨している

当教室は、国内外への留学を推奨しています。精神医学はテーマ領域が広いため、自身の興味に沿う形で最適な留学先を選択することが可能です。

実際に教室員が留学したことのある大学

海外

  • ロンドン大学(イギリス)
  • カリフォルニア大学ロサンゼルス校(アメリカ)
  • カロリンスカ研究所(スウェーデン)
  • ウプサラ大学(スウェーデン)
  • ブリティッシュ・コロンビア大学(カナダ)
  • ウルム大学(ドイツ)
  • チューリッヒ大学(スイス)
  • モンペリエ大学(フランス)
  • ウェスタンミシガン大学(アメリカ) など

国内

  • 実験動物中央研究所
  • 放射線医学総合研究所
  • 静岡東病院(てんかんセンター)
  • 国立がんセンター精神腫瘍学開発部
  • 愛媛大学大学院医学系研究科 脳とこころの医学分野 など

医局の構成

所属医師 主任教授1名、教授5名、准教授6名、講師5名、助教13名、レジデント18名の計48名
専門医

精神保健指定医
日本精神神経学会専門医
日本老年精神医学会専門医
日本認知症学会専門医
日本臨床精神神経薬理学会専門医
日本睡眠学会専門医
日本てんかん学会専門医
日本心身医学会専門医 ほか

男女比

7:3

所属医師の
主な出身大学

東京慈恵会医科大学、長崎大学、岩手医科大学、東北大学、東京医科大学、東京女子医科大学、帝京大学、千葉大学、秋田大学、東邦大学、藤田保健衛生大学ほか

同大学出身者と
他大学出身者の比率

東京慈恵会医科大学:他大学 = 6 : 4

出身大学にこだわらず、和気あいあいとした雰囲気の教室

当教室には主任教授1名、教授4名、准教授5名、講師4名、助教10名、レジデント19名の他、派遣中を含めると約70名の医師が在籍し、男女比は5:2で男性が多い傾向にありますが、近年は女性も増加しています。出身大学にこだわりはなく、自由で和気あいあいとした雰囲気を持っている教室です。

所属医師のインタビュー

研修生へのメッセージ

精神科の治療にはガイドラインや治療方針が存在しますが、「患者さんと家族を支える」という視点なくして、よい治療は成り立ちません。精神科の臨床医として腕を磨くには、この視点を忘れずに数多くの患者さんの治療にあたり、経験を積むことが大切なのです。ぜひ当教室で学び、その経験とあなたの強みをもとに、1人でも多くの患者さんと家族を幸せにできる医師になっていただけたらと思います。
当教室は各研究分野の専門家がそろっていますし、穏やかな教室員が集う非常にアットホームな雰囲気です。私たちとともに、楽しく実りある毎日を過ごしながら、精神科医として大きく成長していきましょう。

この医局の情報をインタビューさせて頂いた先生

東京慈恵会医科大学 精神医学講座

繁田 雅弘 先生

認知症診療の第一人者。学会活動のみならず東京都認知症対策推進会議など都の認知症関連事業や、専門医やかかりつけ医の認知症診療の講習や研修に長く関わり、市民向けの講演活動も精力的に行なっている。