公開日 2018年11月22日 | 更新日 2018年11月22日

藤田医科大学

総合消化器外科学講座

2017年4月より各講座が統合し総合消化器外科学講座に

当教室は、2017年4月より、総合消化器外科学講座として生まれ変わりました。従来の
上部消化管外科学講座
下部消化管外科学講座
肝・脾外科学講座
総合外科・膵臓外科学講座
の4つの講座を統合し、消化器外科の各分野の臨床のエキスパートを育成します。
これまで分化されていた各教室で培われた知識・技術を集結させ、同教室内で今まで以上に密接な連携体制を構築したことにより、消化器外科全般から、各専門領域まで一貫して学ぶことができるようになった点が大きな変化です。

医局情報

診療科 消化器外科
専門分野 総合消化器外科学
症例・
手術数
腹腔鏡やロボットによる手術200例近く
関連病院

当院

関連病院

教室の概要

当教室は、

  • 上部消化管グループ
  • 下部消化管グループ
  • 肝胆膵グループ

の3つグループで構成されており、教室としては1つにまとまったことであらゆる分野を1つの教室で経験することができます。

本学の外科といえば日本で初めてダヴィンチを用いたロボット手術を行うなど豊富な内視鏡手術の実績が挙げられます。こうした手術を学びたい方はもちろんのこと、総合的に消化器外科を学びたいという方の入局もお待ちしています。

ロボット手術や内視鏡手術といった外科手術の先端技術を学べる

胃がんや食道がんにおける内視鏡手術や、ダヴィンチを用いた胃がんのロボット手術において圧倒的な症例数を誇る点が当教室最大の強みです。これらの技術を磨くため、入局される方も多くいます。

私の率いる上部消化管グループでは、年間200例もの胃の手術のなかで開腹手術はわずか4〜5例ほどです。そのほとんどを腹腔鏡手術・ロボット手術で行います。

200例近くを腹腔鏡やロボットによる手術で行っているという実績、また国内初のダヴィンチ低侵襲手術トレーニングセンターを構えていることから、これらの技術を磨きたい医師には最良の環境といえるでしょう。

専門分野

「専門を磨く」に特化した従来の体制から消化器外科をマルチに学べる体制へ

従来は分野ごとに細かく教室がわかれ、それぞれハイレベルな臨床を行っていました。

その実力は各学会でも折り紙付きです、しかしながらあまりにも専門領域が細分化していることから、消化器外科全般を極めたい医師や、まだ実力や経験の乏しい若手医師には敷居が高い点が本学の消化器外科の難点でした。

そこで前述のとおり、臓器ごとに細分化されていた講座をまとめて1つにしたことによって、食道・胃・腸・肝臓・膵臓・胆道と消化器外科を全般的に学びたい方にも門戸を開いた体制に変更しました。

これにより、まだ経験の浅い医師でも当教室で消化器外科について網羅的に学んでから、上部消化管・下部消化管・肝胆膵と各分野を決めることができるようになります。各分野が1つにまとまったことによって、1つの専門を極めながら、他分野の診療についても学びやすい環境になりました。

今まで「藤田医科大学は専門化しすぎていて敷居が高い」と遠慮していた方にもぜひ当教室の門を叩いてほしいと思います。もちろん、今まで通り専門を極めたいという方も大歓迎です。

専門分野の一例は以下のとおりです。

  • 進行胃がん・大腸がん・肝臓がんへの腹腔鏡手術
  • 肝細胞がん・胆管細胞がん・転移性肝がん・膵腫瘍・胃がん・食道がん・直腸がんへのロボット手術
  • 肝切除・肝移植
  • 大腸がんなどの悪性疾患
  • 潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性疾患
  • 痔などの肛門疾患

教育体制・キャリアパス(専門医及び学位の取得)

1.キャリアパス

実力があれば講師の道も開ける

藤田医科大学全体で臨床に力を入れているため、当教室も臨床医として第一線で活躍するための専門医・指導医取得ができるよう、体制を整えています。一方、研究・教育職を志す人にとっては物足りない環境かもしれません。

ですが、本学は講師の枠が一定でないので、十分な国際論文の発表数や学位取得の条件を満たし、担当教員が認めれば講師になることができます。国公立大学の場合だとこうした職位における定員は決まっているため、それと比べると大学内でのステップアップはしやすい環境といえるでしょう。

2.関連病院

関連病院はこれから充足予定

本学は1968年創立と他大学よりも比較的歴史の浅い大学のため、関連病院はこれから充足させる段階です。関連病院としては、ばんたね病院や七栗記念病院が挙げられます。だからといって経験が積めないということはありません。

藤田医科大学病院で、実力があれば指導医の監督の下、執刀を任されることも多くありますし、慶應義塾大学の関連病院(東京医療センター、横浜東部病院、水戸日赤病院、けいゆう病院)などには研修施設として、当教室の教室員が研修を行っています。

このような研修提携施設で、藤田医科大学病院ではなかなか積めない、専門医取得に必要な救急の症例経験などを積むことができます。

2020年4月には岡崎医療センターが開院予定です。

3.留学

留学はその都度留学先を決めていくスタイル

留学も希望すればできる体制です。提携した留学先はなく、その都度学びたい分野などに応じて留学先を決定します。留学先の一例としてはロボット手術でアジアNo.1を誇る延世大学(韓国)などへの実績があります。

医局の構成

所属医師 37名
専門医

日本外科学会専門医 27名
日本消化器外科学会専門医 16名

男女比

32:5

所属医師の
主な出身大学

藤田医科大15名、慶応大3名、岐阜大2名、京都大2名、 京都府立医科大、東京女子医大、名古屋市立大、金沢大、 日本医科大、北海道大、新潟大、神戸大、奈良県立医科大、 浜松医科大、佐賀大、久留米大、愛知医科大、帝京大、金沢医科大

同大学出身者と
他大学出身者の比率

4:6

研修生へのメッセージ

再編されてまもない当教室ですが、今まで各教室で培ってきた経験や実績を活かし、消化器外科医としてマルチに診療できる医師、各分野のエキスパートをそれぞれ育成できる環境を整えています。
また臨床研究に特化した当教室では、自身の手術手技を磨きたい、より多くの症例を経験したいという意欲ある医師を歓迎しています。消化器外科医の道を志すすべての方に、最高の環境とスタッフをもって学べる場所を提供することをお約束します。

この医局の情報をインタビューさせて頂いた先生

藤田医科大学病院 総合消化器外科 教授

宇山 一朗 先生

日本における腹腔鏡手術のパイオニア。1997年、日本で初めて腹腔鏡による胃全摘出術を実施。2012年からダヴィンチ低侵襲手術トレーニングセンターのセンター長を兼任。ロボット手術のけん引役として広く活躍する。