公開日 2020年08月31日 | 更新日 2020年08月31日
神戸大学神戸大学医学部整形外科
運動器にかかわるあらゆる疾患の診断と治療ならびに研究を行う教室
整形外科では、小児から高齢者までの幅広い年齢層で、首から足先までの骨・関節・脊髄・神経・筋肉などの運動器と言われる器官に問題を抱える患者さんの治療を担当します。老化による骨・関節疾患をはじめ、子供から高齢者までの外傷、アスリートのスポーツ外傷、救命を第一に考えなくてはならない悪性の骨・軟部腫瘍の治療など、整形外科が治療を担当する領域は非常に広いです。また、現代の超高齢社会においては運動器疾患が増加の一途を辿っており、整形外科の需要は益々増加しています。
このような時代背景の中で、神戸大学整形外科では、リハビリテーションを中心とした手術をしない保存的な治療はもちろんのこと、スポーツ損傷に対する関節鏡を用いた四肢関節温存の手術、ナビゲーションを用いたより正確な人工関節置換術による機能再建手術、変形した関節を温存して治療する矯正骨切り手術、悪性腫瘍に対する患肢温存手術、インストルメンテーションを用いた脊椎・脊髄の手術、マイクロサージェリーなど、様々な外科的治療を積極的に行っています。また近年では、IT技術を駆使したロボット/コンピューター支援手術、内視鏡を使用した関節・脊椎の低侵襲手術、最新の再生医療技術を織り込んだ軟骨・骨再生治療など、様々な新しい治療にも取り組んでいます。
神戸大学整形外科では、上記のような疾患の治療のみならず、プロ野球、サッカー、ラグビー、バレーボールなど多くのプロスポーツチームのメディカルサポートも担当しています。チームドクターとして、様々なトップアスリートが受診され治療を受けるのみならず、チームに帯同してフィールドケアも積極的に行っています。
神戸大学整形外科は、平成2年卒の黒田良祐教授のもと、スタッフ・医員38名、大学院生30名で構成され、2017年~2020年の入局者数は67名と年間平均17名の専攻医の先生方に入局頂いています。このように若く活気に溢れた教室となっており、また国内のみならず国際的に臨床・研究に活躍するスタッフが多く在籍しています。
医局情報
診療科 | 整形外科 |
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専門分野 | 整形外科学 |
症例・ 手術数 |
2019年新患患者数:2609名 2019年手術実績:1232例 (脊椎127例、上肢・手133例、下肢315例、外傷188例、スポーツ163例、腫瘍254例、小児47例、リウマチ5例) |
関連病院 |
当院 関連病院 |
専門分野に特化した最善かつ最先端の治療の提供を心掛け、新たな治療に繋がる研究にも従事
神戸大学整形外科は下肢スポーツ・脊椎・下肢人工関節・外傷・腫瘍・上肢・リウマチグループに分かれて診療を行っております。以下に各臨床チームの概要を紹介します。
[下肢スポーツ]
膝関節靱帯再建術・軟骨再生/修復術・半月板手術などの膝関節機能再建および関節温存術、足関節靱帯再建術や人工足関節置換術などの足の外科を中心に、臨床・基礎研究共に世界をリードしています。国内・国際学会で非常に多くの発表を行うとともに、研究で得た最新の知見を基に日常診療へと還元できるよう、日々研鑽しています。
また、当科ではスポーツチームのメディカルサポートにも非常に力を入れており、サッカー・バレーボール日本代表チームやオリックス・ヴィッセル神戸・神戸製鋼・パナソニックパンサーズ・久光スプリングス等、数多くのチームドクターをしています。後期研修医の先生方にも一緒にスポーツ現場でフィールドケアを学んで頂けますので、これらの経験をモチベーションとして将来チームドクターを目指すことができます。
[脊椎]
小児から高齢者、先天性疾患から脊椎・脊髄腫瘍に至る幅広い脊椎疾患に対して、椎間板ヘルニアにおける椎間板内酵素注入療法やナビゲーションシステムを用いた脊椎外科手術など、最新の技術・設備を取り入れて診療に当たっています。また、脊椎転移に対する最適な集学的治療を提供するため、Cancer Boardを組織しチーム医療を実践しています。
研究分野では、椎間板変性の機序解明に関する研究や骨転移に対する徐放化抗がん剤の研究開発に取り組み、国内外での学会で発表し、数多くの学会賞を受賞するなど高く評価されています。
[下肢人工関節]
末期変形性膝関節症患者に対して、コンピューター支援手術であるナビゲーションや医療用ロボットを使用し精度の高い人工膝関節全置換術及び単顆型人工膝関節置換術などを行っております。末期変形性股関節症に対しては仰臥位アプローチによる低侵襲人工股関節全置換術、寛骨臼形成不全症に対してナビゲーションを使用した低侵襲骨切り術、股関節唇損傷に対して股関節鏡視下手術を行っております。
研究面では、患者満足度向上にむけた術中の手術精度の向上・新たな治療法の開発に焦点を絞り、成果を集約して学会・紙面にて公表しております。
[外傷]
救命救急科と協力し“外傷センター”を立ち上げ、重度外傷の治療を行っています。救急・外傷に興味のある若手医師の皆さんが仲間になり活躍してくれることを期待しています。一方で、西日本では唯一となる”難治骨折診”を開設し、偽関節・骨髄炎・変形といった外傷後の難治症例の治療を重点的に行っていることも最大の特徴です。
一般病院ではめったに経験することのない症例の治療に実際に従事することは、若手整形外科医にとって非常に貴重な経験となります。さらに、研修期間を終え大学院に進んだ先生とともに、“外傷を科学する”をモットーに、基礎研究・臨床研究を精力的に行っています。
[腫瘍]
原発性骨軟部腫瘍およびがん転移性骨腫瘍に対して、専門性の高い診断・治療を行っています。根治的な腫瘍切除と患肢機能温存を両立した外科的治療に加え、化学療法や放射線治療など、患者個々に応じて最適な集学的治療を実施しています。
研究面では、骨軟部肉腫やがん骨転移のメカニズムの解明と新規治療法の開発を目指して取り組んでいます。骨軟部肉腫の増悪要因である低酸素環境が炭酸ガス経皮吸収療法によって改善することを基礎実験で証明し、現在臨床研究を行っています。
[上肢]
鎖骨、肩関節〜手指の先まで上肢全般の治療を行っています。スポーツ傷害に対する関節鏡手術、変性・リウマチ疾患に対する人工関節置換術、神経・血管損傷に対する顕微鏡下手術など専門性の高い治療から、骨折・脱臼などの一般外傷まで上肢疾患の全てを幅広い知識と技術をもって治療しています。
研究に関しては、肩・肘・手関節バイオメカ研究、AIや超音波による上肢疾患診断の研究などを行い、国内外の学会にて発表を行っています。
[リウマチ]
今日のリウマチ治療の中心は分子標的薬を主体とした薬物療法ですが、薬物療法で回復が困難な関節破壊には、人工関節置換術など整形外科的手術を行います。
研究面では、関節リウマチの病態は未だ分かっていないことが多く、病態の解明と新たな治療薬の開発などの研究に取り組んでいます。
教育体制・キャリアパス(専門医及び学位の取得)
1.研修の流れ
神戸大学整形外科専門研修プログラムでは、基幹施設および連携施設全体においてスポーツ医学、関節外科学、脊椎外科学、手外科学、外傷学、骨軟部腫瘍学、小児整形外科学、リハビリテーション医学などの専門性の高い整形外科診療を、満遍なく、幅広く経験することが可能です。基幹施設である大学病院整形外科とその連携施設で4年の後期研修を行っていただきます。
原則として後期研修初年度のうち、6ヶ月間は大学病院、6ヶ月間は連携施設で研修となります。後期研修2年目からは原則として1年ごとに連携施設をローテートします(大学病院6か月、関連施設A6か月、関連施設B1年、関連施設C1年、関連施設D1年の計4年)。一般臨床および整形外科に関する臨床研修を偏ることなく全域を網羅できるよう、プログラムを作成しています。
研修プログラムを修了し、日本整形外科学会認定整形外科専門医試験に合格すれば、神戸大学整形外科同門会卒後研修委員会の審査の上、卒後研修終了証書を発行し、認定します。
2.学位・専門医の取得
[学位]
入局者のうち半数以上が大学院に進学します。卒後7~9年目で大学院に進学したのちに、下肢スポーツ・脊椎・下肢人工関節・腫瘍・上肢・外傷・リウマチの各グループに配属されます。各々のグループで臨床の専門性を磨くとともに、グループの特色のある研究テーマに沿って基礎的な研究を行います。
研究期間中は日本国内の全国的な学会だけでなく、海外の学会や、各施設や地域で行われる症例検討会にも積極的に参加して頂きます。実際に、年に1度開催される米国整形外科基礎学会には、全国でも1,2を争うほど多数の大学院生が参加・学会発表し、国際交流を深めています。大学院での研究成果が認められればアメリカ・イギリス・ドイツをはじめ海外留学のチャンスが広がります。
4年間の研究生活の間に博士論文を作成して博士号の取得して卒業となります。また、一般病院で臨床を継続しながら研究を行い博士論文を執筆して博士号を取得する場合もあります。
[専門医]
初期研修終了後に日本整形外科学会に入会し、4年のプログラムを修了したのちに日本整形外科学会認定整形外科専門医試験に合格すれば整形外科専門医を取得できます。整形外科学会専門医取得は神戸大学整形外科専門研修プログラムの修了要件となっております。
神戸大学整形外科では整形外科専門医以外に以下の資格を取得している医師がおります。いずれも各学会が指定する取得要件を満たすことで取得可能です。
[学会専門医]
日本リハビリテーション医学会リハビリテーション専門医、日本リウマチ学会リウマチ専門医、日本手外科学会手外科専門医
[認定医]
日本整形外科学会認定スポーツ医、日本整形外科学会認定リウマチ医、日本整形外科学会認定リハビリテーション医、日本整形外科学会認定骨・軟部腫瘍医、日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本医師会認定健康スポーツ医、日本リウマチ財団登録医、日本骨粗鬆症学会認定医、日本リウマチ学会登録ソノグラファー、日本再生医療学会認定医、日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科指導医、日本関節鏡・膝・スポーツ 整形外科学会関節鏡技術認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本股関節学会股関節鏡技術認定医
3.キャリアパス
研修プログラム後の進路としては、以下のA.研究者養成コース、B.専門医養成コース、C. General Orthopaedicsコースの3つのコースがあります。ただし、これらはあくまでもキャリアパスの大まかなコース設定であり、コース選択後に変更ができないような固定化された設定ではありません。専門研修を行いつつ、自身で研修中にキャリアパスを選んでいけるようになっています。
[A. 研究者養成コース]
神戸大学および関連研究機関において、教育・研究を行う指導的立場の人材を養成することを目的としています。専門研修プログラム中ないし修了後に大学院に進学し、臨床・基礎研究に従事して頂きます。
専門医資格の取得および大学院卒業後には海外留学をして自身の研究を発展させ、さらに留学からの帰国後は、主に大学病院や主要連携施設において、サブスペシャリティ領域の研修を積みながら、後進の臨床・基礎研究指導を行う立場になって頂きます。
[B. 専門医養成コース]
神戸大学および連携施設において、整形外科専門医として部長あるいはリーダーとして活躍する人材を養成することを目的としています。専門研修プログラム中ないし修了後に大学院に進学し、臨床・基礎研究に従事して頂きます。
専門医資格の取得および大学院卒業後には主に大学病院や主要連携施設において、サブスペシャリティ領域の研修を積みながら、後進の臨床研究指導を行う立場になって頂きます。
[C. General Orthopaedicsコース]
神戸大学の連携施設において整形外科部長あるいはリーダーとして活躍する人材を養成することを目的としています。
専門研修プログラム修了後に整形外科専門医を取得し、その後連携施設に勤務してサブスペシャリティ領域の研修を積み、サブスペシャリティ資格取得後には連携病院の整形外科指導医として後進の指導を行って頂きます。
4.留学
神戸大学整形外科では常時10名前後が海外留学中です。大学院に進学して、学位を習得したのちに留学が可能です。大学病院医局のシニアスタッフは大半が留学経験者ですのでどの先輩からも留学の経験やノウハウを聞く事が可能です。
留学期間は約2年間であり、留学先の研究室よりテーマを頂いて、分子生物学や再生医療といったバイオロジーの研究、運動解析をメインに行うバイオメカニクスの研究、臨床データの解析を行う臨床研究等を行います。
留学先はピッツバーグ大学(米国ペンシルバニア州)、スタンフォード大学(米国カリフォルニア州)、ワシントン大学(米国ミズーリ州)、ハーバード大学(米国マサチューセッツ州)、ケンブリッジ大学(イギリス)などで、先輩の先生の人脈を生かして留学する場合と、自ら応募して留学先を決める場合があります。
いずれも、帰国後は留学先で得た専門知識を生かして、国内での基礎・臨床研究を継続していきます。
5.論文・研究実績
1. The sagittal cutting plane affects evaluation of the femoral bone tunnel position on three-dimensional computed tomography after anterior cruciate ligament reconstruction. Miyaji N, Araki D, Hoshino Y, Kanzaki N, Nagai K, Matsumoto T, Niikura T, Kuroda R, Matsushita T. Knee Surg Sports Traumatol Arthrosc [Online ahead of print]
2. The Influences of Chronicity and Meniscal Injuries on Pivot Shift in Anterior Cruciate Ligament-Deficient Knees: Quantitative Evaluation Using an Electromagnetic Measurement System. Nishida K, Matsushita T, Hoshino Y, Araki D, Matsumoto T, Niikura T, Kuroda R. Arthroscopy 36(5):1398-1406, 2020
3. The Anterolateral Structure of the Knee Does Not Affect Anterior and Dynamic Rotatory Stability in Anterior Cruciate Ligament Injury: Quantitative Evaluation With the Electromagnetic Measurement System. Araki D, Matsushita T, Hoshino Y, Nagai K, Nishida K, Koga H, Nakamura T, Katakura M, Muneta T, Kuroda R. Am J Sports Med. 47(14):3381-3388, 2019
4. Prospective cohort study of surgical outcome for spinal metastases in patients aged 70 years or older. Kanda, Y. Kakutani, K. Sakai, Y. Yurube, T. Miyazaki, S. Takada, T. Hoshino, Y. Kuroda, R. Bone Joint J [Epub ahead of print]
5. Reduced nucleotomy-induced intervertebral disc disruption through spontaneous spheroid formation by the Low Adhesive Scaffold Collagen (LASCol). Takeoka, Y. Yurube, T. Morimoto, K. Kunii, S. Kanda, Y. Tsujimoto, R. Kawakami, Y. Fukase, N. Takemori, T. Omae, K. Kakiuchi, Y. Miyazaki, S. Kakutani, K. Takada, T. Nishida, K. Fukushima, M. Kuroda, R. Biomaterials 235: 119781, 2020
6. Pharmacological inhibition of mTORC1 but not mTORC2 protects against human disc cellular apoptosis, senescence, and extracellular matrix catabolism through Akt and autophagy induction. Kakiuchi, Y. Yurube, T. Kakutani, K. Takada, T. Ito, M. Takeoka, Y. Kanda, Y. Miyazaki, S. Kuroda, R. Nishida, K. Osteoarthritis Cartilage. 27: 965-976, 2020
7. Varus deformity in the proximal tibia and immediate postoperative varus alignment result in varus progression in limb alignment in the long term after total knee arthroplasty. Kuroda Y, Takayama K, Hayashi S, Hashimoto S, Matsushita T, Niikura T, Kuroda R, Matsumoto T. Knee Surg Sports Traumatol Arthrosc [Epub ahead of print]
8. Central Implantation of the Femoral Component Relative to the Tibial Insert Improves Clinical Outcomes in Fixed-Bearing Unicompartmental Knee Arthroplasty. Kamenaga T, Takayama K, Ishida K, Hayashi S, Kuroda R, Matsumoto T. J Arthroplasty [Epub ahead of print]
9. The influence of adipose-derived stromal vascular fraction cells on the treatment of knee osteoarthritis. Tsubosaka M, Matsumoto T, Sobajima S, Matsushita T, Iwaguro H, Kuroda R. BMC Musculoskelet Disord 21(1):207, 2020
10. Exploratory clinical trial on the safety and bactericidal effect of 222-nm ultraviolet C irradiation in healthy humans. Fukui T, Niikura T, Oda T, Kumabe Y, Ohashi H, Sasaki M, Igarashi T, Kunisada M, Yamano N, Oe K, Matsumoto T, Matsushita T, Hayashi S, Nishigori C, Kuroda R. PLoS One 15(8):e0235948, 2020
11. Percutaneous CO2 Treatment Accelerates Bone Generation During Distraction Osteogenesis in Rabbits. Kumabe Y, Fukui T, Takahara S, Kuroiwa Y, Arakura M, Oe K, Oda T, Sawauchi K, Matsushita T, Matsumoto T, Hayashi S, Kuroda R, Niikura T. Clin Orthop Relat Res 478(8):1922-1935, 2020
12. Escherichia coli-derived BMP-2-absorbed β-TCP granules induce bone regeneration in rabbit critical-sized femoral segmental defects. Kuroiwa Y, Niikura T, Lee SY, Oe K, Iwakura T, Fukui T, Matsumoto T, Matsushita T, Nishida K, Kuroda R. Int Orthop 43(5):1247-1253, 2019
13. Prognostic influence of the treatment approach for pulmonary metastasis in patients with soft tissue sarcoma. Kawamoto T, Hara H, Morishita M, Fukase N, Kawakami Y, Takemori T, Fujiwara S, Kitayama K, Yahiro S, Miyamoto T, Fujimoto T, Fujita I, Kakutani K, Matsumoto T, Matsushita T, Niikura T, Kuroda R, Akisue T. Clin Exp Metastasis 37(4):509-517, 2020
14. Gemcitabine and docetaxel combination chemotherapy for advanced bone and soft tissue sarcomas: protocol for an open-label, non-randomised, Phase 2 study. Hara H, Kawamoto T, Fukase N, Kawakami Y, Takemori T, Fujiwara S, Kitayama K, Nishida K, Kuroda R, Akisue T. BMC Cancer 19(1):725, 2020
15. Transcutaneous carbon dioxide application suppresses bone destruction caused by breast cancer metastasis. Takemori T, Kawamoto T, Ueha T, Toda M, Morishita M, Kamata E, Fukase N, Hara H, Fujiwara S, Niikura T, Kuroda R, Akisue T. Oncol Rep 40(4):2079-2087, 2018
16. Evaluation of apocynin in vitro on high glucose-induced oxidative stress on tenocytes. Kurosawa T, Mifune Y, Inui A, Nishimoto H, Ueda Y, Kataoka T, Yamaura K, Mukohara S, Kuroda R. Bone Joint Res. 9(1):23-28, 2020
17. Assessment of posterior shoulder muscle stiffness related to posterior shoulder tightness in college baseball players using shear wave elastography. Mifune Y, Inui A, Nishimoto H, Kataoka T, Kurosawa T, Yamaura K, Mukohara S, Niikura T, Kokubu T, Akisue T, Kuroda R. J Shoulder Elbow Surg 29(3):571-577, 2020
18. Influence of advanced glycation end products on rotator cuff. Mifune Y, Inui A, Muto T, Nishimoto H, Kataoka T, Kurosawa T, Yamaura K, Mukohara S, Niikura T, Kokubu T, Kuroda R. J Shoulder Elbow Surg 28(8):1490-1496, 2019
医局の構成
所属医師 | スタッフ20名、医員18名、後期研修医67名(2017年-2020年)、大学院生30名 |
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専門医 | 日本整形外科学会専門医 45名、日本リハビリテーション学会専門医 6名、
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男女比 | 男性:女性=10:1 |
所属医師の 主な出身大学 |
神戸大学、北海道大学、弘前大学、秋田大学、昭和大学、聖マリアンナ医科大学、愛知医科大学、三重大学、滋賀医科大学、関西医科大学、大阪医科大学、和歌山県立医科大学、近畿大学、奈良県立医科大学、兵庫医科大学、香川大学、徳島大学、愛媛大学、広島大学、高知大学、島根大学、鳥取大学、山口大学、鹿児島大学、佐賀大学、琉球大学 |
同大学出身者と 他大学出身者の比率 |
神戸大学:他大学=3:7 |
ジェネラルな診断力と高いスペシャリティーによる治療の両立を目指しています
神戸大学整形外科は下肢スポーツ・脊椎・下肢人工関節・上肢・外傷・腫瘍・リウマチグループに分かれて診療を行っておりますが、スタッフ全員が整形外科専門医として、整形外科・および運動器リハビリテーション全般の臨床能力を有しております。外来では自分の専門分野以外の症例に対しても、適切な診断が下せるように日々研鑽しております。
年に複数回の国内・国際学会参加のみならず、術前の症例検討会・病棟回診は全グループが一同に会して行うことで、最新の知識の習得に努めております。手術治療については、各グループのスタッフによる専門性の高い治療を行っています。
得意とする診療内容は関節鏡下膝十字靭帯再建術、関節鏡下半月板修復術、軟骨損傷に対する種々の修復術(自家培養軟骨移植術、自家骨軟骨柱移植術を含む)、膝蓋骨脱臼に対する靱帯再建術、膝周囲骨切り術、人工膝・股関節全置換術 (再置換術、ナビゲーション手術を含む)、寛骨臼形成不全・大腿骨頭壊死症に対する骨切り術、人工股関節置換術(再置換術を含む)、関節唇損傷に対する股関節鏡視下手術、足部疾患に対する矯正手術・関節鏡視下手術、悪性骨腫瘍および悪性軟部腫瘍に対する患肢温存手術、脊柱変形に対する矯正固定術、腰部脊柱管狭窄症に対する鏡視下除圧術あるいは除圧固定術、頚髄症に対する頚椎椎弓形成術、原発性・転移性脊椎腫瘍に対する各種手術、手外科疾患に対する機能回復手術、肩・肘・手関節鏡による修復・再建術、人工肩・肘・指関節置換術、偽関節・骨髄炎の治療、創外固定器を用いた変形矯正・骨延長術などです。
また、複数のスポーツチームのチームドクターを担っており、多くの医師がいずれかのチームを担当しております。試合やキャンプの帯同、シーズンオフのメディカルチェック、選手の治療といった神戸大学整形外科でしかできない貴重な経験をすることが可能です。
研修生へのメッセージ
この医局の情報をインタビューさせて頂いた先生
神戸大学 大学院医学研究科外科系講座整形外科学 教授
黒田 良祐 先生
1990年より整形外科医としてキャリアをはじめる。米国クリーブランド、ピッツバーグでスポーツ整形外科学や再生医療に従事し、2016年には神戸大学整形外科学教授に就任。ヴィッセル神戸、オリックス・バッファローズ、神戸製鋼コベルコスティーラーズなどのチームドクターであり整形外科におけるスポーツ医学、再生医療において日本をリードする。