公開日 2019年01月31日 | 更新日 2019年01月31日

筑波大学

医学医療系呼吸器内科

地域の呼吸器内科として、主体的に幅広く臨床・研究・教育を行う

当教室は、臨床・研究さらには教育に注力しています。大学病院ながら地域病院の中核としてつくば市や茨城県下の呼吸器疾患の診療に力を入れています。病態解明や新たな治療法の開発に向け、常に病気で苦しむ患者さんを念頭に置いた研究も重視しています。「地域の方のための呼吸器内科」という立ち位置で、学生、研修医には常に地域の患者さんを意識した幅広い教育を行っています。
筑波大学には伝統的な医局制度というものはありません。呼吸器内科に所属するメンバーは多様な個性を尊重した、ゆるやかな連携関係の中で、互いが互いのキャリアを支援していくような体制を敷いています。教授の意思だけで教室員の専門分野や研究内容が決まることもありませんし、医局長という役職も存在しません。スタッフは外来で担当の患者さんを診て、病棟に入院した際にも主治医として診療の責任を持ちます。研究の遂行に必要な研究費は自身で獲得し、大学院生の教育も行います。
このような環境のため、一から教わることを待っているだけの受け身の姿勢の人には、当教室の方針はフィットしないかもしれません。逆に、主体的に学ぶ意欲がある方には、当教室の持つ知識や技術を最大限活用していただける自信があります。

医局情報

診療科 呼吸器内科
専門分野 呼吸器内科
症例・
手術数
外来患者数 11,281件/年 、入院患者数 11,016日・人/年
関連病院

当院

関連病院

専門分野

豊富な症例で基礎研究・臨床研究ともに充実した、幅広い研究内容

先に述べたように、当教室は臨床研究も基礎研究も盛んです。

茨城県の呼吸器内科を支えることをモットーにしていますから、研究内容も多岐にわたります。そのなかでも特に慢性炎症性肺疾患の病態解明に力を入れており、多様なアプローチによって研究を進めています。

研究テーマの例

  • 慢性閉塞性肺疾患、気管支喘息の遺伝要因
  • 機能未知の喘息関連遺伝子の機能解析と臨床応用疾患モデル動物を用いたステロイド抵抗性喘息の病態解明と新規標的分子の探索
  • IL-17Fによる炎症性サイトカインの遺伝子発現の分子機構の解明
  • 疾患動物モデルにおける脂質異常による気道炎症制御機構の解明
  • 環境応答から見た呼吸器疾患発症機序の解明と、それを応用した分子標的治療の開発
  • 非結核性抗酸菌症の分子発症機構の解明
  • 原発性肺がん患者の臨床情報集積研究

教育体制・キャリアパス(専門医及び学位の取得)

1.後期専門研修の流れ

当教室で研修を行うことが決まってから個別に教授や教室員と相談の上、研修内容を決め、個々に応じたキャリアを支援しています。

具体例1)幅広い内科研修から呼吸器内科専門研修認定施設へと繋がる研修

3年目:ひたちなか総合病院一般内科(6か月)/水戸協同病院総合診療科(6か月)

4年目:日製日立総合病院

5年目:茨城東病院(結核病棟有) 

6年目:筑波メディカルセンター(6ヶ月)/筑波大学附属病院(6ヶ月) 

7年目:小張総合病院 

→呼吸器専門医・総合内科専門医・気管支鏡専門医 等取得

具体例2)大学院進学を視野にいれた研修

3年目:西南医療センター(6カ月)/筑波学園病院(6カ月)

4年目:県立中央病院

5年目:茨城東病院(大学院に所属し研究も並行して行う)

6年目:筑波大学附属病院(大学院に所属し研究も並行して行う)

7~8年目:大学院 

→呼吸器専門医・総合内科専門医等取得と学位の取得

具体例3)子育てしながらの研修

3年目:水戸医療センター(6カ月)/霞ヶ浦医療センター(6カ月)

4年目:日製日立総合病院(1人目出産。産休・育児休暇取得)

5,6年目:筑波メディカルセンター(時間外勤務免除(常勤)、病院附属の保育所使用)

7年目:筑波大学附属病院(2人目出産。産休・育児休暇取得。時間外勤務免除(常勤)、病院附属の保育所使用)

8年目:霞ヶ浦医療センター 

→呼吸器専門医・総合内科専門医 等取得

多くの教育施設でさまざまな症例を学べる

地域医療について学ぶためには、実際の現場で充実した教育体制の下で学ぶシステムが必要不可欠です。筑波大学では、「最適のフィールドに大学の教育機能を展開する」ことをコンセプトとして、大学の教員を地域医療機関に派遣して教育を行う地域医療教育センター・ステーション制度を導入しています。呼吸器内科は、下記の7つの施設に教授や講師を配置し、より多様な研修ニーズに対応することが可能となっています。

  • 茨城県地域臨床教育センター
  • 水戸地域医療教育センター
  • 土浦市地域臨床教育ステーション
  • 日立社会連携教育研究センター
  • ひたちなか社会連携教育研究センター
  • 取手地域臨床教育ステーション
  • 神栖地域医療教育ステーション

茨城県を代表する総合大学ならではの豊富な教育・研究施設を持ち、まさに「茨城県全体が筑波大学の教育・研究施設」といって過言ではないでしょう。当教室で学べば、臨床においても研究においても、どこでも通用する一流の呼吸器内科医を目指すことができます。

2.キャリアパス

学位・専門医の取得もスムーズ

当教室では、学位や専門医の取得もスムーズに行えます。大学病院ならではの先進医療、また地域中核病院として多彩な症例を経験することができ、専門医取得に際しては申し分ない環境です。大学院への入学も後期研修期間中から可能となっており、後期研修終了前に大学院に入学する方も多くいます。

<取得できる専門医>

  • 総合内科専門医
  • 呼吸器内科専門医
  • アレルギー専門医
  • 呼吸器内視鏡専門医
  • インフェクションコントロールドクター
  • 結核・抗酸菌症認定医
  • がん薬物療法専門医
  • がん治療認定医
  • 老年病専門医
  • 睡眠医療認定医

一人ひとりのキャリアを実現できるよう万全のサポート

個々の経験や目指すキャリアに応じて、多様なキャリアパスが用意されています。また、後期研修中の大学院進学や出産・育児に対するサポートも充実しています。

3.関連病院

学会認定施設も多数。

茨城県内を中心に、地域に根ざした形で、ジェネラルな臨床能力を磨くことのできる関連病院が展開しています。日本呼吸器学会認定施設、アレルギー学会教育施設や日本呼吸器学会関連施設、地域がん診療連携拠点病院、また結核病棟を有する施設とも緊密に連携しています。

地域に根ざした病院で多くの症例と出会い、患者さんと接することでジェネラルな臨床能力を磨くことができます。患者さんを幅広く診ることのできる力は、医師として生きていくうえでの礎となることでしょう。

また、筑波大学の関連病院で臨床経験を積むと、大学病院だけの研修では出会うことのできない多様な能力を有する指導医から、多くの技術や知識を得ることができます。都心の大学病院では、ひとつの地域に多くの病院が密集しており、各病院の専門が細分化されているため、幅広い症例や多様な診療方針を持つ医師と出会うことが難しい場合があります。しかし本学の関連病院はいずれも、その地域の医療全般を担う病院であることが多く、自ずと多彩な経験を得られる機会が増えます。

<関連病院一覧>

  • 日立製作所 日立総合病院
  • 国立病院機構 茨城東病院
  • 国立病院機構 水戸医療センター
  • ひたちなか総合病院
  • 水戸協同病院
  • 茨城県立中央病院
  • 茨城西南医療センター
  • 筑波メディカルセンター
  • 筑波学園病院
  • 国立病院機構 霞ヶ浦医療センター
  • 龍ヶ崎済生会病院
  • 小張総合病院
  • 守谷第一病院

4.留学

特定の留学先に固定されているわけではなく、希望者自身が留学先を決めるスタイル。

留学でも当教室の自由で自主的な雰囲気を重んじています。留学先は留学希望者が留学までの研究成果を踏まえて、自らの留学先を探し、研究指導スタッフとも相談しながら決定します。希望の留学先があり、海外で学ぶ意欲の高い方には全力でサポートを行います。過去の留学先は次の通りです。

<過去5年間の留学実績>

  • アメリカ国立衛生研究所
  • ジョンズ・ホプキンス大学(アメリカ)
  • ミネソタ大学(アメリカ)
  • ケベック大学(アメリカ)

医局の構成

所属医師 150名超
専門医

総合内科専門医 14名
呼吸器専門医 17名
アレルギー専門医 6名
気管支鏡専門医 3名
がん薬物療法専門医 2名

男女比

8:2

所属医師の
主な出身大学

東北大学、金沢大学、山形大学、千葉大学、弘前大学など

同大学出身者と
他大学出身者の比率

5:5

各分野のスペシャリストが集結。女性も活躍できる環境

教室員の数は150名を超えます。男女比は8:2で女性も2割程度いらっしゃいますから、教室全体として女性のキャリアをバックアップする体制も充実しています。教室員のなかには、3人、4人のお子さんを育てながら働いている女性医師もいます。妊娠・出産を機に当教室を辞められた女性医師はまだ一人もおらず、それぞれが仕事と家庭を両立しながら生き生きと臨床、研究や教育に励んでいます。

10名ほど在籍するスタッフはそれぞれ専門分野を持っているため、呼吸器における幅広い分野のスペシャリストの下で臨床や研究の指導を受けられる体制となっています。

教室員の出身大学は、筑波大学と他大学が半々です。東北大学、金沢大学、山形大学、千葉大学、弘前大学などの出身者が活躍されています。地元がつくば市や茨城県で、他県の大学で医師免許を取得してからUターンした、茨城の医療を何とかしたいという郷土愛にあふれたメンバーも数多くいます。

所属医師のインタビュー

研修生へのメッセージ

茨城県において、総合大学が有する大学病院は筑波大学しかありません。基礎・臨床の双方において先進的な研究も多く行っている一方、日本で2番目に医師が少ない茨城県において地域医療の中核を担っています。前述のとおり、筑波大学には関連病院を含めて多くの教育・研究施設があり、豊富な症例数と多様な指導医を経験できることは、医師としてステップアップしていくうえでは必要不可欠であり、医師としての基本能力を磨くことのできる環境は国内でも随一といえるでしょう。
筑波大学は敷居が高いのではないか、と懸念する方もいるかもしれません。しかし出身大学の垣根は一切なく、自由な雰囲気のなかで、各々が自主的に理想とする医学・医療の実現に向けて、日々臨床や研究に没頭しています。私たちにはよき医師を育てられる自信があります。そしてよき医師を育てられる土壌があります。呼吸器内科に興味のある方、地域医療に興味がある方、そして茨城県で医師として働きたいという方の入局をお待ちしています。

筑波大学の情報

住所:茨城県つくば市天久保2丁目1-1

電話:029-853-3900

公式HP:http://www.hosp.tsukuba.ac.jp/

メディカルノートで病院詳細を見る

この医局の情報をインタビューさせて頂いた先生

筑波大学 呼吸器内科 教授

檜澤 伸之 先生

特に気管支喘息、COPDなどの慢性炎症性肺疾患を専門としており、慢性炎症性肺疾患の遺伝的背景に関する研究業績も多数。喘息やCOPDといった病名ではなく、個々の患者さんの分子病態の多様性に着目したアプローチの確立を目指している。後進の育成にも定評があり、毎年多くの研修医や大学院生が集まる。